【初心者向け】インデックスファンドの選び方

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投資初心者とって1番失敗しにくいと言われている投資手法はインデックス投資です。
なぜなら、世界的にも認められた最もスタンダートな投資手法だからです。

伝統的資産である分散されたインデックスファンド(株式や債券)を長期に渡って積み立てるインデックス投資は、最も手堅い投資手法だと言われています。

インデックス投資の魅力は以下の4つです。

・少ない資金で投資できる
・分散投資できる
・手間が掛からない
・低コストである

例えば、投資をはじめて間もない時期は、少額であるため失敗してもダメージは小さくて済みます。
ですから、初心者が株式投資を学ぶためにも適しています。
また、良質な商品(ファンド)を選び、税金対策ができるつみたてNISAを使えば、利益に対する税金などのコストも小さく抑えられます。

インデックス投資の魅力については、下記リンクの記事で紹介しています。
初心者必見!寝かせて増やすインデックス投資

では、良質なインデックスファンドとは、どんなものでしょうか?

この記事では、これからインデックス投資をはじめる方に向けて、この質問にお答えします。

結論から言いますと、以下の3つのポイントを理解することが大切です。

・全世界株式であること
・低コストであること
・純資産残高が多く右肩上がりである

この記事を読んで、良質なインデックスファンドの選び方を知り、資産の軸となりうるインデックスファンドを自ら選ぶ際の参考にして下さい。

また、最後におすすめのファンドも紹介しています。

それでは、解説します。

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インデックスファンドを選ぶときの3つのポイント

投資初心者がインデックスファンドを選ぶときに重要なポイントは以下の3つです。

・全世界株式であること
・低コストであること
・純資産残高が多く右肩上がりである

これらのポイントに注目するべき理由は、この投資手法のデメリットに深く関係しています。

インデックス投資のデメリットは、”すぐに大儲けはできない”これに尽きます。

成功の確率を高めるのに良質なインデックスファンドを選択するには、この3つのポイントの持つ意味や相場を知り、10年、20年、30年と長期に渡って持ち続けることが大切です。

全世界株式のような、広く分散されたインデックスファンドの運用は、個別銘柄とは異なり、株価の上昇や下落が緩やかとなるため、大きな利益を上げるには長い時間がかかります。

また、インデックスファンドは持っているだけで、様々なコストがかかります。長期に渡って持ち続けなければ、大きな利益を生むことはできないので、コストは最小限に抑える必要があります。

さらに、運用会社側が途中で運用を止めてしまうような不安定ファンドではいけません。十分な純資産残高を持ち、長い期間で見て右肩上がりで積み上がっていくファンドを選びましょう。

詳しく解説します。

全世界株式であること

全世界株式1本での運用をおすすめします。

全世界株式とは、その名の通り全世界(日本を含む先進国・新興国)の株式に分散投資できる便利なファンドです。

全世界株式の資産配分は、株式市場の時価総額比率どおりに投資をするという利点があります。これは、市場ポートフォリオと呼ばれています。

ある企業、ある地域に偏らず、全世界の成長の恩恵をそのまま受け取れるというわけです。

色々な地域に投資をすることになるので、ある地域が不調なときには、好調な他の地域がそれをカバーしてくれます。好調の地域の資産が増えるとその地域の保有割合が増えるため、資産配分(リバランス)を自分で調整する手間が掛かりません。

なお、つみたてNISAで運用する場合は、100%株式のものが望ましいと考えます。

つみたてNISAでは、よりリスクの小さい債券や債券を含むバランスファンドも選択できます。
しかしながら、20年間の運用利益が非課税となる”つみたてNISA”の税制優遇を1番活かせるのは、債券よりもより多くの利益が期待できる株式が適していると考えます。

低コストである

長期に渡って持ち続けるためには、低コストであるファンドを意識しましょう。
具体的には、リターンを直接下げる原因となる運用管理費用(信託報酬)ができるだけ低いものを選びましょう。

ファンドには以下の3つのコストが掛かります。

・購入時手数料
・運用管理費用(信託報酬)
・信託財産留保額

購入時手数料と信託財産留保額は、一時的な費用であり、購入時と解約時に支払う費用です。この2つについては、全く費用がかからないものがありますので、そちらを選べば問題ありません。

信託報酬は、ファンドを持っている限り、運用資産額に応じて掛かる費用であり、長期保有するための1番大きなコストです。

現在、インデックスファンド最安の信託報酬は、およそ0.1%ほどです。

例えば、

資産が1万円、信託報酬0.1%の場合は、
1万円×0.1%(年率)=10円

資産1000万円、信託報酬0.1%の場合は、
1000万円×0.1%(年率)=1万円、10年間で10万円
信託報酬が3%の場合
3%(年率)=1年間で30万円、10年間で300万円

一般的に優良なファンドのリターンは、3〜7%と言われています。このリターンの半分以上を削ってしまうようなファンドに投資するのは避けなければいけません。

運用資産が大きくなるに連れて、信託報酬の額は大きくなりますので、信託報酬はできるだけ低いものを選ぶことが大切です。

純資産残高が多く右肩上がりである

純資産残高は、そのファンドに投資されている資産の合計であり、規模を示します。

純資産残高が大きいファンドは、

・途中で運用を止める可能性が低い
・コストが低くなりやすい

といったメリットがあります。

途中で運用を止める可能性が低い

長期に渡って持ち続けるためには、投資するファンドが安定して継続される可能性が高くなくてはいけません。

ファンドの目論見書(投資信託の説明書)には、償還日(しょうかんび)や、繰上償還(くりあげしょうかん)という記載があります。

償還日とは、ファンドには運用期限が定められているものがあり、その運用期限の最終日です。

繰上償還とは、予定していた運用期限より先に払い戻す(運用を止める)ことです。

つみたてNISAの非課税枠は、繰上償還で売却されてしまうと消滅してしまいます。 純資産残高が右肩上がりに順調に増えていて、償還の心配がないファンドを選びましょう。

また、償還日は必ず”無期限“のものを選びましょう。

コストが低くなりやすい

”純資産残高が大きい”言い換えると、多くの資金が集まるファンドには、受益者還元型信託報酬率が適用されます。

受益者還元型投資信託率とは、投資信託の純資産残高が一定額を超えると、信託報酬が引き下げられ、運用期間中にかかる費用が低減されます。

*eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)目論見書より作成

上記表にあるとおり、2021年2月には、eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)の純資産残高が1000億円を超過し、1000億円以上の部分は0.1133%となりました。

純資産残高が大きいことは、コストの低減することにも繋がります。

つみたてNISAおすすめのインデックスファンド紹介

ここまでインデックスファンドを選ぶための3つのポイントを紹介しました。

具体的に、このポイントを押さえたファンドがどのようなものなのか、私が実際に購入しているファンドを1つ紹介します。

初心者向けのつみたてNISAのおすすめ商品は、eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)です。

eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)のおすすめの理由は以下の3つです。

・世界株式市場の時価総額比率とおりの構成
・信託報酬が最安水準
・総資産残高は投資信託の中でトップクラス

といった、これまで紹介してきた3つのポイントを満たしています。

世界株式市場の時価総額比率とおりの地域構成

eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)は、その名の通り全世界(日本を含む先進国・新興国)に分散された株式を対象としています。

eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)とは
・先進国/新興国の49か国における大型~中型株約3,000銘柄へ分散投資できる人気銘柄
 *世界の時価総額の約85%を占める
・信託報酬 年0.1144%
・純資産残高 1238.05億円
*2021年3月現在

下記グラフは、地域別の構成比率を示しており、全世界株式の時価総額比率を基に構成され、年に4回見直しが行われます。

時代によって成長する地域は変わり、その度に地域構成を見直されることは、長期保有をする上で大きなメリットと言えます。

出典:eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)目論見書

信託報酬が最安水準

eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)は、信託報酬が最安水準です。

前述したとおり、2021年2月に純資産残高が1000億円を超過し、1000億円以上の部分の信託報酬は、0.1133%となりました。

*eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)目論見書より作成

eMAXIS Slimシリーズは、”業界最低水準の運用コストを、将来に渡って目指し続ける”ことを謳っています。これは、他社から信託報酬が安いファンドが出る度に、値下げを実施してくれるというものです。長期に渡って持ち続けることにフォーカスすると大きなメリットであると考えます。

純資産残高は投資信託の中でトップクラス

eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)の純資産残高は、2021年3月時点で1185億円です。

純資産残高は右肩上がりに順調に増えていて、償還の心配がなく安定して継続される可能性が高いと言えます。

およそ200本ある”つみたてNISA対象ファンド”の中でもトップクラスであり、下記グラフの緑色の純資産の値は、2020年末から急激に伸びているのがわかります。

出典:楽天証券/eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)

これまで、リターンの面でほぼ大差ない楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)と比較されてきました。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)とは
・先進国/新興国の49か国における大型~小型株約8,000銘柄に分散投資できる人気銘柄
 *世界の時価総額の約100%を占める
・信託報酬 年0.212%
・純資産残高 798.59億円
*2021年3月現在

下記グラフのとおりeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)の純資産残高が上回ったことで、楽天VTのメリットは小型株も含む、世界最大級の資産運用会社であるバンガード社に間接的に投資できるというだけとなりました。

両銘柄の利回りに大差がないことから、実質コストと純資産残高を考慮して、eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)をおすすめします。

*楽天証券:2021/3/10更新データより作成

投信ブロガーが年に1度、支持する投資信託を選ぶ「Fund of the Year 2020」において、2年連続1位になったのも頷けます。

まとめ

この記事では、インデックスファンドを選ぶために重要な3つのポイントをお伝えしました。

これから”つみたてNISAでインデックス投資をはじめよう”という方に向けて、良質なインデックスファンドを選択するには、

・全世界株式であること
・低コストであること
・純資産残高が多く右肩上がりである

これらのポイントを押さえておくことが大切です。

分散されたインデックスファンド(株式や債券)を長期に渡って積み立てるこの手法は、”すぐに大儲けはできない”というデメリットがあります。

ただし、長期に渡って持ち続けることさえできれば、高い確率で利益を生むことは歴史が証明してるというメリットがあります。

長期に渡って持ち続けるために、純資産残高が十分、信託報酬が最安水準のeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)をおすすめします。

最後に
インデックスファンドを保有するには、証券口座を開設しなくてはなりません。
証券口座を開設する目的やメリット、おすすめの証券会社につきましては、こちらの記事をご覧下さい。

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